次男が不登校になりまして⑭

不登校関連

次男の自傷行為が増えていった。

爆発する気持ちを自傷行為でしか発散できない次男。

何をどうしたら止められるのか。

それだけを考えて生きていた時期だった。

自傷行為を何とか止めたい

ある朝、登校したはずの次男が、自宅マンションの駐輪場の自転車の横で、ずっと立っているのが窓から見えた。

驚いて様子を見に行った。

すると、駐輪場で次男が泣いているのが分かった。

よく見ると、制服の白いシャツの左腕部分が真っ赤に染まっていた。

自分で掻きむしって出血していたのだ。

登校すると自分で決めて自宅を出たものの、どうしても登校できず、気持ちが落ち着かず、自傷行為に及んでしまったらしい。

  • 学校に行かなくちゃという気持ち
  • 登校して私を喜ばせたい気持ち
  • どうしても体が動かず登校できなくて悔しくて悲しい気持ち

こんな気持ちが入り混じっていたのだと思う。

次男の表情は、辛そうで悲しそうで悔しそうで、何も言わずにボロボロと涙をこぼしていた。

見ていられなくて「今日は登校はやめよう」と、次男を自宅に連れて帰った。

自宅で傷の手当をしようとしても拒否された。

真っ赤に染まったシャツを一生懸命に洗った。

何度洗ったことだろうか、血まみれのシャツを。

いつまでこんなことが続くんだろうかと、泣きながら洗った。

何とか自傷行為を止めたい。

次男が何か新しいものを見つけたり、関心を持ったりできないだろうかと考えた。

ネット検索したり、人に聞いたりした。

これなら興味を持つかもしれないと思った案件を次男に話して

「一緒にやってみない?」

と話してみるが、次男はいつも悲しそうに

「いらない」

と言って、首を横に振っていた。

次男を個人塾へ

不思議なことに、その当時、登校拒否に悩む家庭のお母さん達と知り合いになった。

長男が入っていたスポーツサークルで一緒になった保護者仲間だった。

自傷行為をしていたのは次男だけだったが、話をするだけで、とても心強かった。

その保護者仲間から、ある個人塾の話を聞いた。

高校教諭を引退後に、自宅で個人塾を開設された男性がいて、フリースクールでの経験もあると言う。

それは、長男の入っているスポーツサークルの先生でもあった。

その男性は、S先生という。

心に傷を負ったり、登校拒否の生徒も通っているらしい。

お月謝も、とても良心的だという。

その話を聞いた時、心にスッと光が差し込んで来た気がした。

何とか、その塾に入れないだろうか。

すぐに、保護者仲間に連絡を取ってもらい、その塾に入れないかどうかをS先生と直接電話で話すことができた。

そして、後日、次男と一緒にS先生のご自宅に伺って面談をすることになった。

S先生との面談

面談当日、次男は私と一緒にS先生のご自宅に向かった。

塾で学習に使用する部屋に案内され、そこでS先生が優しく話を聞いてくれた。

ところが

「どうして学校に行きたくないのか」

という話題になると、次男は泣き出して興奮状態になり、自分で太ももを掻きむしり始めた。

すぐに出血した。

そこで面談は中断となってしまったが、S先生は

「次男君が塾に行きたいと言ったら来てください。お待ちしていますから。」

と言ってくれた。

そして、その後、次男と塾について話し合った。

その結果、次男は私の勧めもあったものの、自分の意志でS先生の塾に通うことになった。

S先生の塾へ通い始めた

次男が、自分の意思で、S先生の塾に通い始めた。

嬉しかった。

本当に嬉しかった。

塾には、保護者が車で送迎することになっていた。

慣れないうちは、次男は塾に行きたがらなかった。

S先生の家の前まで来ているのに、車から降りることが出来ず、そのまま帰宅したこともあった。

しかし、しばらくすると、年齢が近い友人が出来て、一緒に楽しく勉強をするようになった。

塾から帰ってくると

「楽しかったよ。今日は●●君とこんな話をしたよ。」

と、笑顔で報告をしてくれるようになった。

ものすごくものすごく、ものすごーく嬉しかった!!!

(((o(*゚▽゚*)o))) (((o(*゚▽゚*)o))) 

今も、次男はS先生の塾に通い続けている。

高校卒業まではお世話になる予定だ。

登校できなかった日でも、塾には通えた。

自宅では集中できないテスト勉強も、塾では集中できるらしい。

S先生との出会いは、次男の学生生活を大きく変えていた。

本当に本当に有難く思った。

コメント

  1. えりさん より:

    もうすぐ夜が明けます。
    ブログ読み切り号泣してしまいました。

    • haco@0919 より:

      えりさん、コメントをいただき、ありがとうございます。
      私の拙いブログに、涙を流してくださってありがとうございます。
      まだまだ前途多難な我が家ですが、家族全員の楽しい生活を夢見て前進していきます。
      これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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