次男が不登校になりまして⑰

不登校関連

心療内科の大きな病院に初診予約を入れて3か月後。

ようやく診察の日を迎えた。

待ちわびた診察。

中学2年になっていた次男と共に、車で1時間ほどかかる病院へ向かった。

担当医はおじいちゃん先生

初めて足を踏み入れた病院。

清潔で綺麗で新しくて大きくて、想像していた病院とは全く違った。

待合室には、さまざまな年齢の患者さん達が座って待っていた。

受付を済ませて、次男と椅子に座って待つ。

次男は、少し緊張した様子だった。

やがて、名前を呼ばれて診察室に入った。

県内でも有名で、なかなか予約が取れないという心療内科の先生は、優しそうな雰囲気のおじいちゃんだった。

おじいちゃん先生はアナログな人だった

穏やかで優しくて、安心して何でも話せそうな雰囲気のおじいちゃん先生。

ゆっくりした優しい口調で、次男に話しかけてくれる。

そして、少しずつ次男に質問をしてくれた。

その返事を先生は一生懸命に書き留めていた。

白い大きな紙に、ペンで手書きで。

沢山の患者さんの話をこうやって全て手書きで書き溜めているんだなぁ、すごいなぁと思った。

でも、そのペースが良い感じだった。

ついに薬を処方された

そして、次男と話をして、私からの説明も聞いた後、おじいちゃん先生は言った。

「次男くんに緩い薬を処方するから、それを飲んで様子を見ましょう。」

ついに次男に薬が処方された。

心配する私に、おじいちゃん先生は言った。

「きつい精神安定剤等ではなく、気持ちが楽になる緩い薬ですよ。

それから、血圧もかなり低いようなので、血圧を上げる薬も出しておきましょう。」

心療内科で薬を処方されることは想像していたが、やはりショックだった。

でも、その反面、これで次男が少しでも落ち着いてくれるなら有難いと思った。

今まで、自己流で次男に市販薬の漢方薬を飲ませたことがあった。

でも、効果がある時とない時があり、本当に効果が出ているのか分からなかった。

専門医の処方してくれる薬であれば、きっと次男にも効果が出るだろう。

次男の状態が落ち着いてくれることをただただ願った。

次回予約からは、1ヶ月毎に予約が取れた。

それでも、予約がいつも沢山入っていて、希望する日になかなか予約が出来なかったけれど。

調剤薬局では、何種類もの薬を受け取り、説明を受けて帰路についた。

報告したら怒鳴られた

自宅に帰り、元夫に、次男を心療内科に連れていき、診察を受けたことを報告した。

そして、薬を処方されたと伝えた。

その途端、元夫の表情は、鬼の形相に豹変して、私を怒鳴りつけた。

「薬を処方された!?なんでだよ!?なんでそんなことになるんだよ!?」

心療内科で薬を処方された=精神病患者

という図式が、元夫の頭の中で出来上がっていたらしい。

元夫は、プライドの塊のような人だった。

自分の子供が、そのような状態になったことを受け入れたくなかったのだろう。

詳しい説明もさせてもらえず、私はそれ以上の会話を諦めた。

必死になって次男に合う心療内科を探して予約して、

心身共に不安定な次男の体調を配慮しながら遠方の病院に連れて行き、

親子で診察を受けて、薬を処方されて、そして帰宅する。

これだけのことで、私がどれほど大変だったか、どれほど辛かったか、きっと元夫には一生分からないだろう。

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