次男の推薦入試受験が決まったのは、夏休み前の三者懇談。
進路が決まったから、少しは次男も安定するかと思ったが・・・そんな訳ない。
急に不安定になり、以前より酷い態度や言動をすることもあった。
殴られたり蹴られたり。
私は、もう自分の精神状態が限界に近いと感じた。

それより何より気になったのが、夏休み期間のこと。
遠方の高専で寮生活をしている長男が、こんな我が家に帰省する。
次男が長男に対して暴力を振るうのが、容易に想像できた。
それは、私にとって、何より避けたいことだった。
※当記事内にはアフィリエイトリンクが含まれており、購入時に収益が発生する場合があります。
夏休み期間中の入院を考えた
当時、私は次男と一緒にいるのが苦痛になっていた。
明るい優しい次男が、突如急変して、私に酷い態度や言動をとることが日常茶飯事だったから。
そんな状態に、耐えられなくなっていた。
でも、自分も長男も守らなくてはいけない。
何か良い方法がないか、と検索した。
そんな時、知ったのが「環境調整入院」という言葉。
- 学校や家庭でのストレスが強いとき
- 投薬や生活リズムを整える必要があるとき
- 安全に休ませたいとき
上記の際、医師の判断で行われることが多い
藁にもすがる思いで、次男の通院する心療内科に連絡して、次男の入院を相談した。

すると、病院のソーシャルワーカーが、色々と話を聞いてくれた。
家庭の事情を話している途中で、私は泣き出していた。
ソーシャルワーカーは、主治医と相談して、改めて連絡してくれると言った。
ただ、現在の状況では、強制入院はできず、次男本人の意思が必要だと言う。
当然だと思った。
次男に入院を促す
私は、次男が落ち着いている時に、思い切って入院について話した。

◉最近の次男が、心身も生活リズムも不安定だから、入院して整えてはどうか。
◉病棟には、心療内科の先生がいるから、いつだって相談に乗ってくれる。
◉ママも疲れてきたから、1人になりたい。
次男がキレて怒り出すことも覚悟しながら、ゆっくりと話した。
すると、次男にも思い当たることがあったのだろう。
私に対する暴言や暴力を反省したのか、入院をすると言った。
正直、驚いた。
私は、病院に連絡して、次男が入院に同意したと話した。
その際、主治医から入院の許可もおりたと聞かされた。
そして、その後、次男と一緒に入院する病棟の見学に行くことした。
病棟への見学
夏休み前に入院する病棟を見学するため、次男を連れて、通い慣れた心療内科の病院へ行った。
相談室に入り、看護師さんから入院の説明を受けた。
その際、看護師さんは次男を見て「本当に、入院が必要なの?」と言った。
私は「・・・はい」と小さく答えた。
次男は、自宅以外では、普通の男子高校生で、礼儀正しい良い子に見える。
暴言や暴力を見ているのは、私と長男だけなのだ。
私は、酷い母親に見られたのかもしれない。
そう思うと辛かった。

見学のために、初めて入院病棟へ入った。
何重にも鍵がかかる病棟。
やはり、心療内科の病棟は、普通の病棟とは全く違う。
次男は、病棟の様子が想像と違っていたらしく、顔色が変わり黙り込んでしまった。

病棟見学を終えて、帰宅しても、次男は黙ったまま。
入院について聞いた私に対して、次男はポツリと私に言った。
「入院したくない」
心療内科の入院病棟の雰囲気が、とにかく怖かったと言う次男。
なんとなく予想していた、次男の返答。
強制する訳にもいかず、結局、入院は丁重に断った。
でも、この一件で、次男の意識は少し変わったようだった。
そして夏休み
予定通りに長男が帰省した夏休み。
やっぱり、次男は長男に対して暴力を振るった。
暴言暴力が止まらない日があった。

なんでだろう、あんなに仲良しの双子だったのに。
長男も怒りまくっていた・・・当然だ。
それでも、不思議なもので、夏休みが終わる頃には何となく仲良くしていた双子。
今までよりは、少しだけ距離が縮まった気がした。


コメント