今まで、次男は何度も、私や長男に暴力を振るった。
その度に、私も長男も、怪我をしたり辛い思いをしてきた。
でも、その都度、家族だからと我慢してきた。

数か月前、私に酷い暴力を振るってきた次男。
そして、その後、猛省してきた次男。
我慢できなくなった私は、その時に次男に言った。
「謝るぐらいなら、最初から殴るな。
いくら精神面が不安定でも、もう許せない。
暴力を振るう家族とは一緒に暮らせない。
今度こんなことをしたら、出ていってもらう。
高校も辞めればいい。」
私は本気だった。
初めて、こんなことを次男に言い放った。
でも・・・歴史は繰り返された。
悪夢は再び
2025年のお正月。
元日は、私の実家で過ごした。
その後は、自宅で、長男と次男と私の3人で、のんびり過ごしていた。
ところが・・・
レポートや宿題がうまく進まないとイライラしている次男の様子が、次第におかしくなった。
「しんどい。レポートが終わらない。どうしたらいい?」
冬休みに入った頃から、何度も何度も同じ質問を私にぶつけてくる。

正直、うんざりしていた。
でも、私なりに考えて返答していた。
すると、怒り出した次男。
自分が求めている答えや対応ではないと言う。
あまりに理不尽だった。
私は、もうどうしたら良いのか分からず、声を荒げてしまった。
それが、火に油を注ぐ結果となった。
次男は大声を出して泣き叫び、暴れてイスを投げ飛ばした。
そして、私を殴りつけた。
騒ぎに気付いた長男が、次男を止めに入ったが、次男はヒートアップするばかり。
次男は、長男にも殴りかかった。
でも、やはり、長男は殴り返したりしなかった。
長男が説く
長男は冷静だった。
どうしてこうなったのか、静かに次男に聞いた。
そして、自分なりに第三者の意見を話して、懇々と興奮状態の次男を諭した。
すごい。
長男が、ものすごく大人になったように感じた。
しばらく長男の話を聞いた次男は、怒りながらも自室に戻った。
・・・私の足を蹴り、ゴミをまき散らしながら。

長男は、殴られた私の体を心配してくれた。
ありがとう、長男。
私は自分が情けなくなった。
でも、長男に助けてもらうようになったのか、と感慨深くなった。
長男にもケガはなくホッとした。
それからしばらく次男は自室にこもり、泣いていた。
初夢ではなく、悪夢を見たお正月だった。
歴史は繰り返されたけど
翌日、仕事から帰宅した私に、次男は謝ってきた。
私は、以前と同様のことを次男に話した。
「暴力を振るう人間とは一緒に暮らせない」と。
でも、次男の人生の可能性をもっと広げたいと思い、次男に色んな話をした。
自宅にばかりいる次男は、色んな世界を知らない。
もちろん海外も知らない。

狭いエリアで生きてきた次男には、自分自身の可能性が見えないんだと思う。
「家から出て、色んな世界を見た方がいい」と、私は次男に言った。
・・・それから数日後、次男がこんなことを相談してきた。
●自分のような立場の人を救いたい
●英語を身に付けたい
●スポーツを得意分野にしたい
驚いた。

私は賛成して、まずはワーキングホリデーの話をした。
今までは、高校を卒業したら、国内で、自分が行きたい分野の学校に行けばいいと思っていた。
そして、自分自身で技術や知識を身に付けて、精神的にも経済的にも自立してほしいと考えていた。
でも、海外に行ってみたらどうだろうか。
もっと視野が広がるんじゃないか。
もちろん今の状態では、色んな意味でとても厳しい。
色んな心配や不安が山盛りだけど、それでも、案としてはいいんじゃないかと考えた。
大切な友人からのアドバイス
そんな時、驚くほどタイムリーに、アメリカ在住の大切な友人がLINEをくれた。
次男のことを知っていて、とても心配してくれている彼女。
ワーキングホリデーに賛成してくれて、自身の経験も踏まえたアドバイスをくれた。
「いつでもどんな形でも、人って生きてさえいれば何でも出来る」
「次男君が、自分のペースで好きな道に進めるといいと思う」
「普通ということに拘らずに、順番なんて気にせずに、次男君に人生を楽しんでもらいたい」
読みながら、心がぎゅっとなった。
何だか視界が明るくなって、世界が拓けた気がした。
また前進できそう。
次男は【全日制高校に通学して大学受験をする】、そういった世間一般の高校生ではない。
でも、だからこそ、違う可能性を秘めた将来が見えてくる。
そんな気がした。

マイナスをプラスに。
超ネガティブな次男をポジティブにする。
そんな野望が私に芽生えた。
人生に順番なんて関係ない。
結果オーライなら良しとしよう。
私に野望を持たせてくれる友人に、ただただ感謝。
ありがとう。


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