次男が不登校になりまして⑲

不登校関連

「キレる」という言葉。

日常会話の中でも、以前から普通に使っていた。

世間一般的には

「怒りの感情が我慢の限界を超えて爆発する」

という意味らしい。

次男が不登校になってから、本当の意味の「キレる」を知った気がする。

中学入学後、次男が変わっていった

不登校になってからの次男は、最初は泣いたり落ち込んだり。

部屋の片隅で、壁に向かって座り込むことが多かった。

ところが、中学に入学後、しばらくすると、思春期や反抗期も伴ったせいか、次男の様子に変化があった。

苛立ちや怒りを露わにすることが増えた。

暴言や暴力が増えた。

あんなに優しかったのに。

いつも私を気遣ってくれていたのに。

いつもそう思って、悲しかった。

次男がキレるようになった

キレる理由が分からなかった。

普段通りの会話をしていたのに、ふとした言葉に引っ掛かり、突然キレるようになった次男。

何が悪いのか分からず、こちらも反省の仕様がない。

理由を聞こうとすると、余計に怒りが爆発して会話ができない。

激昂はおさまらず、部屋にあるものを投げつけたり、壁を殴りつけたり。

こうなると、もうお手上げ。

落ち着くのを待つしかなかった。

被害妄想のような雰囲気もあった。

自分を悪く言われているように感じていたのかもしれない。

・・・ただ、落ち着くと、次男はいつも私に謝ってきた。

「さっきはごめんなさい」とうなだれた様子で。

初めての暴力

初めて次男にボコボコに殴られたのは、次男が中学3年の春だった。

当時は、進級して受験生となり、クラス替えがあったばかりだった。

いろんなプレッシャーや焦りがあったのかもしれない。

次男が1人でイライラすることが多発していた時期だった。

何がきっかけか分からないが、その日も次男はイライラして、落ち着かない様子だった。

苛立ちをぶつける相手が私しかいなかったのだろう。

「つらい、しんどい、もう嫌だ」

と、疲れ切った表情で、次男は私に話しかけてきた。

話しながら、次男はどんどんヒートアップしていく。

そして、鬼のような形相で泣き叫びながら、拳で私をガンガン殴り始めた。

恐らく手加減は無かったと思う。

拳を避けられなかったし、避けたら余計に怒るだろうと思った。

何十回殴られただろうか。

痛かった。

骨に響いて、ものすごく痛かった。

でも、その痛みよりも、次男に殴られるというショックの方が大きかった。

この出来事は、私の人生で一番の恐怖となった。

これが家庭内暴力なのか

私の左半身は、次男の右拳に殴られ続け、ひどい痣となった。

痛みは酷かったが、骨に異常はなく、打撲で済んだ。

医者には行かず、必死に湿布を貼りまくった。

服で隠せる部位だった為、仕事に支障が出なかったのが救いだったが、しばらくの間は思うように体が動かせなかった。

・・・これが、家庭内暴力か。

心身ともに、なんと辛い事かと痛感した。

表現の仕様がない絶望感にも襲われた。

こんなことになるなんて、次男が小さい頃には考えもしなかった。

・・・やはり、後から次男は謝罪してきた。

いつもよりも、必死に謝ってきた。

母親を殴ったことに対する罪の意識を感じていたらしい。

私は次男に言った。

「暴力をふるったら、後から謝っても許される訳がない。

 何があっても、絶対に暴力はふるっちゃいけない。

 これは、犯罪になる。」

と、厳しく諭した。

次男は納得して反省していた。

が、激昂した際の次男は、自分自身でも、キレる自分を止められないらしい。

これは、本当に残念ながら、元夫の性格と全く同じだった。

1人で抱えちゃいけない

世の中に、私と同じような思いをしている母親が沢山いると思う。

こんなに不登校の子供が多いのだから。

私より、もっともっと辛い思いをしている人がいると思う。

世間体を気にして、声を大にして助けを求められない人も多いと思う。

でも、1人では、おそらく潰される。

心身ともに辛すぎる。

助けを求めて、誰かの力を借りてほしいと思う。

信頼できる友人でもいいし、自治体でもいいし、ネットで同じような環境にいる人に呼び掛けてもいいと思う。

味方がいるだけで、本当に安心して生きられるから。

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