次男が中学2年になった頃、担任の先生やクラスに馴染めたのか、1年の時よりも学校に行く日が増えた。
これは、とてもとても嬉しいことだった。
このまま改善するんじゃないか。
元通りの次男になるんじゃないか。
登校が増えた頃、私はそんなことを夢見ていた。
そんなに急に不登校が直る訳ないのに。
次男に習い事を
中学2年の頃、私は次男に色んな習い事を勧めた。
いろんなことを身に付けたら、きっと将来役に立つ。
武道とか習ったら、きっと心身が丈夫になる。
・・・そんなことを考えていた私。
毎日のように次男に話し、次男が納得した上で、一緒に体験学習に行ったりしていた。
武道を習う
中学2年の頃、少し元気になっていた次男に対して、私が勧めた習い事がいくつもあった。
そのうちの1つに武道があった。
武道は心身を鍛えるのに良いと思い、かねてより次男に勧めていた。
そして、次男と話し合って習うことを決めた。
最初は一生懸命に習っていた次男。
しかし、次第にお稽古に行くのを嫌がるようになった。
その頃、お稽古の最中に、技をかけられて号泣したこともあった。
あまりに泣き方が酷かった為、心配した先生から私に連絡があった。
私は驚いて、次男に話を聞いた。
「そんなにお稽古が辛いの?武道が嫌なの?」と。
すると、次男から驚くような返答が返ってきた。
「お稽古に行けばママが喜ぶと思ったから、頑張って習っていた。
でも、最近は、頑張ってお稽古に行っても、ママは喜んでくれない。
楽しくないし、痛いし、もう嫌だ。
もう行きたくない。」
・・・次男は、私の為にお稽古を頑張っていただけだった。
当時の私は、次男のお稽古の送迎、仕事、家事、長男への対応等で疲れ切っていた。
私自身に笑顔が無かったように思う。
次男と一緒に、お稽古について、あまり話も出来ていなかったように思う。
我ながら、本当に情けなくて、母親失格だと思った。
次男を疲労困憊させた武道
良かれと思って勧めた武道は、結局次男を疲れさせただけだった。
今となっては、良い体験が出来たとは思うけれど、実際には次男の重荷でしかなかった。

当時の次男は、他にも習い事があったし、塾にも行っていた。
随分と疲れさせてしまったと反省した。
次男にも謝った。
きっと、次男は、私を喜ばせたい一心で、一生懸命にお稽古に通ったんだと思う。
そんな次男の気持ちに気付いてやれなくて、申し訳なく思った。
まずは、次男本人が楽しめることでなければ習い事は成立しない、という基本中の基本が抜け落ちていた。
結局、次男は中学3年になる直前に、武道の習い事をやめた。
受験生になるから、という理由を先生に伝えた。
一生懸命に指導してくださった先生にも、本当に申し訳なく思った。

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